ルノーのエンジン欠陥を主張する消費者団体、集団訴訟を準備中

投稿日: カテゴリー: 欧州自動車・モビリティ情報

ルノー製のエンジンに欠陥があると主張する弁護士と消費者団体が1月11日に集団訴訟の手続きを開始した。訴訟を起こしたのは集団訴訟の専門家として知られるクリストフ・レーグヴァク弁護士で、原告は現状では25人だが、3月7日までにほかの被害者に合流を呼びかけており、フェイスブックなどを通じてすでに4000人程度と連絡をとっている。
訴訟の対象となっているのは、ルノーが2012年10月から2016年6月までスペインと英国の工場で生産したガソリンエンジン「1.2TCE」と「DIG-T」で、ルノー、ダチア、日産、メルセデスベンツなどのブランドの40万台に搭載された模様(フランスでは13万3050台)。
消費者の苦情によると、オイルの過剰消費、出力低下、異常音などの問題が頻発しているだけでなく、走行距離が6万5000キロメートルから12万5000キロメートルの段階で早くもエンジンが破壊するトラブルも発生しているという。消費者保護団体UFC-Que Choisirは2019年にこの問題に警鐘を鳴らしていた。しかも、UFC-Que Choisirによるとルノーは2015年の時点ですでに欠陥を察知し、社内文書では報告していたが、欠陥車のリコールを行わず、顧客からの修理や賠償の請求にもなかなか応じようとしないという。
レーグヴァク弁護士は4月7日にルノーに対して催告を行う意向で、ルノー側が示談に応じることを期待しているが、そうでなければ賠償請求訴訟に突き進む方針。