仏ラデュレ、マカロンの製造をスイスに移転

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仏ラデュレが国内で販売するマカロンはフランス製ではなく、スイスのフリブール州の工場で製造されていることが報じられた。ラデュレもこれを認めた。もとはパリ近郊のエソンヌ県内の工場で製造していたが、これをスイスの工場に移転した。スイス工場は2010年から、フランス以外の国向けにマカロンを製造していたが、2020年後半からフランスを含む全世界向けのマカロンの製造を一手に引き受けている。なお、エソンヌ県の工場は、アイスクリームや焼き菓子の製造を続けている。
ラデュレは、製造地を移転したことについて、スイス工場の採算性向上などの理由を挙げている。地元のフリブール州が、雇用創出と引き換えに、10年間の免税措置を認めていることも決め手になったと考えられる。
ラデュレは、新型コロナウイルス危機の打撃を受けて、年商が危機前の1億1000万ユーロから2020年には5000万ユーロへ急減した。2021年3月には実業家のステファン・クルビ氏による買収が決まった。