大統領選:イダルゴ・パリ市長が出馬表明

2022年4月の大統領選挙に向けて、12日には一連の動きがあった。
社会党所属のイダルゴ氏(パリ市長)は訪問先のルーアン市で同日午前に出馬を正式表明した。イダルゴ氏は、工業部門の再振興とエコロジー移行の両立を主要テーマに掲げてキャンペーンを展開する考えを確認。スペイン系移民を両親に持つ自らの生い立ちを語り、すべての子供たちが自分と同じ教育の機会を与えられるようにすることを目指すとも述べて、左派的な姿勢をアピールした。批判もあるパリ市市長としての業績を前面に打ち出すことは控えて、地方重視の姿勢を示す意味もあり、地方都市での出馬表明を選んだ。社会党は月末に党員投票で公認候補を指名する予定。
極右RNのマリーヌ・ルペン党首は同日、夏休み明けの党の集会を開いた機会に、大統領選挙に向けた決意を示す演説を行った。ルペン党首の出馬はこれで3回目となり、前回はマクロン大統領と決選投票を争った。今回も有力候補だが、足元で支持率は弱含みで推移しており、右翼の論客エリック・ゼムール氏が出馬を決めれば、有権者層を掘り崩される恐れもある。ルペン党首はこの機会に、フランスが押しつぶされて埋没するか、それとも決起して国家主権を取り戻すか、瀬戸際に立たされているなどと述べて、治安や移民問題等を主要なテーマに据える意志を示した。また、「自由」をスローガンに掲げたが、これは、「衛生パス」反対運動におけるスローガンとも呼応している。ルペン党首は選挙キャンペーン中は党首職から一時的に退くことを決め、後任の臨時党首としてバルデラ欧州議員が就任した。
フィリップ前首相は夕方の民放大手TF1とのインタビューに応じた機会に、大統領選においてマクロン大統領の再選を全面的に支持すると言明した。前首相は、大統領が立候補することを望んでいるとし、大統領が進める改革がよい方向に向かっていると言明、大統領の下で首相を務めた者として、支持をするのが誠実であり、当然であると考えるとも説明した。フィリップ前首相は10月初旬に自らの政党を立ち上げる予定だが、2027年の大統領選に向けた野心を問われて、現時点で次々回の大統領選の話をするのは不適切であり、政党の立ち上げは次期政権の多数派形成に自ら貢献することを望んでのことだと説明した。