マクロン大統領、年金改革の一部を任期中に実行か

レゼコー紙は7日付で、マクロン大統領が2022年5月の任期満了前に、年金改革を部分的に実行する考えだと報じた。最低支給額の引き上げと年金特殊制度(公社等の職員に適用)の廃止が決定されるという。大統領府はこの報道について、裁定はまだ下っていないとのみコメントし、内容の確認を避けた。
大統領選挙は2022年4月10日(第1回投票)と24日(決選投票)に投票日を迎える。選挙前の微妙な時期ではあるが、マクロン大統領は、改革派という立ち位置をアピールすることを望んで、年金改革の一部を実行する考えであるという。
具体的な措置のうち、最低支給額の引き上げについては、法定最低賃金(SMIC)にて生涯就労を続けた人について、月額1000ユーロを保障するという形がとられる。高齢者の生活保障額が既に907ユーロまで引き上げられていることから、生涯の就労実績がある人の支給額の引き上げは不可避の課題となっており、実際には現状で、諸手当を含めると1000ユーロにはあと数十ユーロという水準にある。1000ユーロの最低保障が導入されるのは、新たに受給を開始する人に限定される模様だという。年金特殊制度の廃止は以前からの課題で、特にRATP(パリ交通公団)の職員(3万3000人)に適用されている制度が最も大きい。それだけに、ストによる抵抗も予想されるが、国鉄SNCFで施行されたように、新規採用者には特殊制度を適用しないという形で、将来的な廃止を目指すという形での改革が進められると考えられる。