カルフール、クイックコマースのCajooに出資

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クイックコマースの仏ベンチャー企業Cajooはこのほど、シリーズAの4000万ドルの資金調達を完了した。食品小売大手カルフールが出資した。
クイックコマースでは、食料品や日用品を15分以内といった短時間で配達するサービスを提供する。Cajooは、この分野で大手のGetirやGorillasより遅れて、半年前に事業を開始した。2月に600万ユーロの資金調達を実施したが、今回が2度目の調達となり、XAange、First、Headlineのファンド3社と共にカルフールが出資した。カルフールはデジタル移行責任者を務めるペルチュイゾ氏をCajooの取締役会に派遣し、経営に参画する。
Cajooは2000品目を取り扱い、現在は国内の10都市でサービスを展開している。顧客数は公称で10万人を数え、顧客単価は25ユーロ程度という。カルフールは購入センターへのCajooのアクセスを認め、競合他社に比べて有利な条件で安定した仕入れができるように支援する。カルフールはまだ値頃なCajooを出資先に選び、クイックコマース分野への足場を確保した。Cajooは来年に欧州進出着手を予定しており、カルフールが強い諸国(ベルギー、イタリア、スペインなど)が主な進出先になるとみられる。