限界労働費用に占める国の取り分は低下、就労促進の政策の成果

7月21日発表のINSEE調査によると、2014年から2019年にかけて、限界労働費用に占める租税・社会保険料等の割合は低下傾向を示した。オランド政権とマクロン政権が取り組んだ就労インセンティブ強化の政策に一定の効果があったことを示す結果が得られた。
これによると、就労者において労働費用が3%引き上げられた(増給を想定)場合に、引き上げ分のうち、就労者の手元に残る分は平均で43.5%となった。国の収入となる分(租税・社会保険料、増給に伴う社会給付等の削減分も含む)は56.5%ということになる。この後者の割合は、2014年の58%から低下しており、これは勤労所得の増加分に係る国の徴収分が少なくなり、勤労所得がそれだけ優遇されるようになったことを示している。上記は平均値だが、中央値で見ても、国の取り分は、2014年の57%に対して、2019年には56%となり、やはり低下している。
失業手当を受給していない無職者が就業した場合の労働費用に占める国の取り分も、5年間で50%から44%へと低下。これは就業のインセンティブを高める効果を発揮したものと考えられる。また、勤労所得が増えるとかえって手取り収入が減るというケース(国の取り分が100%を超える場合)は、2014年には全体の1.5%に相当していたが、2019年には1.1%へ後退した。こうしたケースは、社会給付や免税措置等の閾値の前後で発生するが、閾値を超える際の影響を補正する措置の導入などがなされたことが効果を発揮した。