イルドフランス地域圏のペクレス議長、大統領選挙への出馬意思を表明

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保守陣営の大統領候補選びで、イルドフランス地域圏(パリ首都圏)のペクレス議長が7月22日に出馬の意思を正式に表明した。保守系日刊紙ルフィガロとのインタビューと、民放テレビ局TF1の夜のニュースのインタビューを受けた機会に表明した。
ペクレス氏は54才、サルコジ保守政権で予算相などを歴任し、2015年より社会党から政権を奪う形でイルドフランス地域圏の議長に就任した。2017年まで共和党に所属していたが、離党して自らの政治勢力を立ち上げ、今日に至っている。保守陣営内では、同じく共和党から離党したオードフランス地域圏のベルトラン議長が以前より出馬の意思を表明しており、ペクレス氏は2人目の表明となった。ベルトラン氏とは異なり、ペクレス氏は、共和党による保守陣営の統一候補選び(公選が実施される見通し)に参加することを明らかにしており、このタイミングでの出馬表明は、いずれにせよ出馬する考えのベルトラン氏に対して、保守陣営の結束に協力することを促す目的があると考えられる。この夏に支持を呼び込んで、世論調査でベルトラン氏と渡り合えるだけの支持率を達成することができれば、ベルトラン氏を統一候補選びに引き入れることも可能になるが、それは成功が保証されていない賭けになる。
ペクレス氏はインタビューの中で、マクロン政権の無策を批判し、治安対策と移民政策を主要なテーマに選んで、右寄りの支持層に訴える姿勢を強調した。女性候補であることもアピールポイントとなりうるが、それが有利に働くとも限らない。