競争当局、グーグルに5億ユーロの罰金処分

仏競争当局は13日、グーグルに対して5億ユーロの罰金処分を言い渡した。新聞雑誌社等に対する著作隣接権の扱いが不当だったと認定した。競争当局は1ヵ月前に、デジタル広告に関する優越的地位の濫用を理由に2億2000万ユーロの罰金処分を言い渡したばかりで、短期間に厳しい処分を相次いで下した。
今回の処分は、欧州連合(EU)の指令に基づいてフランスで2019年に制定された著作権に関する新法への対応を巡って下された。新法は、新聞・雑誌などのニュースサイトのコンテンツに著作隣接権を設定し、グーグルのような業者がこれを表示する場合に、サイト側が権利料を請求できる旨を定めている。競争当局は2020年4月に、新聞雑誌社等からの請求を受けて、グーグルに対して、権利料を巡る交渉に誠実に応じるよう命じる保全措置を下していた。競争当局は今回、この保全措置をグーグルが履行せず、見かけだけの交渉に終始したとの判断を示し、5億ユーロの罰金処分を言い渡した。
大手新聞社数社(ルフィガロ、ルモンド、リベラシオンなど)は2020年末に、また全国・地方紙組合APIGは2021年1月に、それぞれグーグルとの間で、グーグルの新サービス「ニュース・ショーケース」(グーグルが提供コンテンツに権利料を支払い、ニュースを紹介するサービス)との抱き合わせの形で権利料に関する包括合意を結んでいる。競争当局は、通信社や、スポーツ紙・女性誌等との間の協議が進んでいないことを問題視し、さらに、「ショーケース」と抱き合わせの包括契約をグーグルが要求する権利はないと認定した。グーグル側が、権利料を算定するのに必要なすべてのデータを提示していない点も問題視した。競争当局は、すでに合意を結んだ当事者にも再交渉の権利を認め、グーグルに対して2か月以内に処分の内容を踏まえた契約見直しに応じるよう命じた。また、期限後は履行完了までの間、1日につき30万ユーロの罰金を支払うよう命じた。
グーグルは今回の処分について「失望した」とコメント。グーグルは処分を不服として控訴することができ、判決が出るまで罰金支払いの凍結を求めることもできる。