失業者数、5月に大幅減

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ポールアンプロワ(ハローワーク)がまとめた集計によると、失業者数(マヨット海外県除く)は5月に373万人となり、前月比で13万4000人、率にして3.5%の大幅減少を記録した。第1次ロックダウンが始まった2020年3月にほぼ匹敵する水準まで下がった。新型コロナウイルス危機が本格化する直前の2020年2月に比べると、失業者数はまだ24万5000人多い水準にある。
5月の失業者数の減少幅は、昨年8月を除くと、危機以来で最大を記録している。半面、カテゴリーB(当該月に78時間未満の就労実績がある求職者)は4万人、カテゴリーC(同78時間以上の就労実績がある求職者)は5万4600人の増加を記録した。これは、経済活動の再開を受けて、部分的な就労が増えて、まったく就労実績がない失業者の数がその分減ったことを暗示している。カテゴリーCまでの失業者総数は約3万9000人の減少を記録し、2020年3月以来で初めて、全体で600万人を割り込んだ
危機からの出口局面において、今後は雇用支援措置が削減されるが、その影響がどうなるかが、雇用情勢の推移を左右する要因になる。一時帰休の特別制度は5月時点で230万人が適用を受けており、これらの人々の今後の行方が特に注目される。なお、DARES(雇用省調査機関)の最近の調査によると、今年と来年に人員削減計画を実施する可能性を否定した企業は、全体の37%を占めるに至っており、3月時点から11ポイントの上昇を記録。企業の見方も改善傾向にあることをうかがわせている。