地域圏議会選挙の第1回投票:投票率は過去最低、現職有利の展開に

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地域圏・県議会選挙の第1回投票が20日に行われた。ほとんどの地域圏で現職有利の展開となった。極右RNは予想に反して振るわず、マクロン大統領のLREM党も総じて不振だった。投票率は37%程度と、記録的に低かった。
仏本土を構成する12地域圏のうち、改選前には5地域圏で左派が過半数を握り、7地域圏で保守・中道が過半数を握るという形だった。第1回投票では、11の地域圏で現職の多数派がトップとなり、決選投票に向けて有利に駒を進めた。唯一、南仏プロバンス・アルプ・コートダジュール地域圏では、現職のミュズリエ議長(共和党)の得票率が31.5%となり、極右RN(マリアニ候補)が37%の得票率でトップとなったが、その差は事前の予想に比べると小さかった。RNはその他の地域圏ではいずれもさほど振るわず、伝統的に支持が大きい北仏オードフランス地域圏では、現職のベルトラン議長(保守)が41.4%の得票率を達成、RNの24.4%に大きな差をつけた。他方、マクロン大統領のLREM党はいずれの地域圏でも振るわず、最も支持が大きかったブルターニュ地域圏(中道MODEMなどと協力)でも得票率15.5%で3位に留まった。オードフランス地域圏では現職閣僚4人が出馬する力の入れようだったが、得票率は10%に届かず、決選投票への進出権を得られなかった。社会党は5地域圏で現職がトップとなり、面目を保ったものの、ほかの地域圏では退潮が鮮明となった。代わって、左派勢力の中では環境政党EELVが地位を高めており、オーベルニュ・ローヌアルプでは、共和党の現職ボキエ議長(43.8%)に大きな差を付けられたものの、14.5%の得票率で第2位となり、ペイドラロワール地域圏でも、モランセ議長(共和党)の34.3%に次いで18.7%で第2位(LFIなどと協力)となった。オードフランス地域圏ではEELVを筆頭候補とする左派合同のリストが19%の得票率で第3位となった。
投票率の低さは、マクロン政権に不満を持つ人々が多く棄権に回ったことを示している。極右RNの得票が伸びなかったのも、そうした批判票を吸い上げることに失敗したのが理由と考えられる。現職有利の展開は、新型コロナウイルスへの対応を含めて、地域圏の政策運営を有権者が大筋で支持しているのを示したものと受け取れる。注目のプロバンス・アルプ・コートダジュール地域圏では、得票率16.1%で決選投票への進出権を得た左派合同の候補リストが進出を維持するかどうかが一つの鍵となる。フェリジア筆頭候補は、極右阻止を呼びかけてリストを取り下げることを拒否しており、三つ巴戦になると極右RNが有利となる。各リストは22日までに立候補維持の是非等を決定しなければならない。決選投票は27日に行われる。