地域圏・県議会選挙、20日に第1回投票

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

地域圏議会選挙と県議会選挙の投票日が20日に迫った。極右政党RNがどの程度台頭するかが焦点となる。
地域圏と県とも、2回投票制で行われ、いずれも任期は6年。第1回投票が20日に、決選投票はその翌週の27日に行われる。地域圏議会選挙は比例代表制により行われる。第1回投票において過半数を得たリストがあればそのまま結果が確定し、比例配分による議席に加えて、トップのリストは25%の追加議席を割り当てられる。決選投票にもつれ込んだ場合は、得票率が10%を超えるリストに進出権があり(辞退も可能)、5%以上10%未満のリストには、進出権のあるリストとの統合を決めることが認められる。得票率に応じて議席が比例配分されるが、トップのリストにはやはり25%の追加議席が割り当てられる。他方、県議会選挙は一種の小選挙区制で争われるが、立候補者は、男女ペアの形で立候補しなければならない。これは、議会の男女完全同数を達成するために取り入れられたユニークな措置で、各選挙区より2人が当選することになる。選挙区の有権者の25%以上に相当する得票にて得票率が50%を超えたペアがあれば第1回投票で選挙結果が確定、いない場合には、有権者の12.5%以上の得票を達成したペアの間で決選投票が争われる(辞退も可能)。トップの得票数のペアが当選する。
極右RNは、南仏プロバンス・アルプ・コートダジュール地域圏で優勢となっており、初めて地域圏を制する可能性が高まっている。グランテスト地域圏(北東部)などで波乱がある可能性も残り、選挙の結果が注目されている。社会党は5つの地域圏で過半数を握っているが、世論調査では振るわず、どこまで後退に歯止めをかけられるかがポイントとなる。上り調子だった環境政党EELVは、今回の地域圏選挙ではあまり振るわず、唯一、ペイドラロワール地域圏で、現職のモランセ議長(保守「共和党」)を追い上げて勝利の可能性がある。マクロン大統領のLREM党は、前回選挙では存在しなかった勢力であり、地方の基盤が弱く、どの程度の結果が残せるかが注目される。なお、世論調査によると、選挙への関心は低く、投票率は38%と極めて低くなる可能性がある。