仏プロサッカー連盟、アマゾンに放送権を付与

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

仏プロサッカー連盟(LFP)は11日、来季以降3年間のリーグ戦放送権をアマゾンに付与することを決めた。相対方式で各社と協議を行った末に決めた。アマゾンが欧州諸国でプロサッカーリーグの主要な放送権を獲得するのはこれが初めて。競合のカナルプリュス(ビベンディ傘下)はこの決定を不服として争う構えを見せている。
この放送権は、2018年の入札でメディアプロ社が獲得したもので、2020年夏に開幕の昨シーズンから適用されていた。しかし、メディアプロは財政難でこの放送権を返上、それ以降、カナルプリュスが代理で放送事業を引き継いでいた。来季以降の体制を決める協議の中で、アマゾンが契約を獲得した。
この放送権は、1部リーグ(リーグアン)の80%の試合と、2部リーグのほとんどの試合を対象としている。アマゾンは、1季について1部リーグに2億5000万ユーロ、2部リーグに900万ユーロの権利料を提示。また、権利料の4割を夏の時点で前払いすることも約束した。
この権利料は、2018年の入札時にメディアプロが落札した金額に比べると3分の1に過ぎない。他方、カナルプリュスは、臨時で引き受けた放送とは別に、BeINスポーツが2018年に獲得した部分的な放送権(好カードを選択の上で放送)の融通を得て試合を放送しているが、こちらの権利料は3億3200万ユーロに上っている。カナルプリュスは、こちらの契約も白紙に戻した上で新たな事業者を決めることを求めていたが、連盟側はこれに応じず、メディアプロの後釜だけを選定した。カナルプリュスはこれに反発し、来季以降の放送は取りやめ、権利料も支払わないと通告し、連盟に対して決定を見直すよう圧力をかけている。