仏競争当局、グーグルに2億ユーロ超の罰金処分:デジタル広告市場絡みで

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仏競争当局は7日、グーグルに対して、デジタル広告市場における優越的地位の濫用があったと認定し、2億2000万ユーロの罰金処分を決めた。グーグルは処分を受け入れ、是正措置を講じることを約束した。
競争当局は2019年に、ニューズコープ、ロセル(ベルギー)、ルフィガロのメディア3社からの提訴を受けて、グーグルを対象にした調査を開始した(ルフィガロは2020年11月に提訴を取り下げ)。グーグルは、広告主のための広告配信プラットフォーム(DFP)と、広告枠の競売を取り持つプラットフォームSSP(AdX)を運営しているが、競争当局は、グーグルが優越的地位を濫用し、競合プラットフォームの参入を阻むような規則や待遇を設けていたと認定し、処分を決めた。
グーグルは処分を受け入れると共に、フランスに限らず全世界を対象に是正措置を講じることを約束した。グーグルにとって2億ユーロ余りという罰金はさほど大きいとは言えないが、世界各国に追及の動きが波及すると影響は大きくなる。また、競合排除に伴い、広告枠を高い料金で売る機会を阻まれてきた大手サイトが損害賠償の請求に動く可能性もある。