仏国鉄SNCF、高速鉄道・長距離列車の新料金体系を発表

仏国鉄SNCFは6月1日、高速鉄道(TGV)と長距離列車(アンテルシテ)に適用される新料金体系を公表した。新体系においては、割引カードの制度見直しを通じて、間際の予約の場合にも優遇料金が適用されるよう配慮がなされる。繁忙期に料金が上昇するイールド・マネジメント型の料金設定は維持されるが、その影響がサブスク会員の場合には小さくなるよう配慮した。新型コロナウイルス危機後の事業の回復を後押しする狙いも込められている。
従来、各種割引カードの取得に当たっては、年齢や家族状況等の条件が設定されていたが、これが撤廃され、カードの種類も「カルト・アバンタージュ」の1種のみとなる。年間料金は49ユーロで、本人ともう1人に30%の割引が常時適用される。子供については、3人目まで60%の割引が適用される。ただし、28-59才の人が子供連れでなく週日に旅行する場合には適用されない(ビジネス客排除が目的)。また、格安高速鉄道Ouigoも、年齢等の条件を問わずに割引は適用されない。
料金には上限が設定される。当該の予約券が割引後で上限を上回る金額だった場合には、所定の上限額が請求される。上限は、1時間30分未満の路線で39ユーロ、1時間30分から3時間までの路線で59ユーロ、3時間を超える路線で79ユーロ(いずれも2等の大人料金)となる。各種カードを既に保有している会員は、6月1日付で新カードの条件が自動的に適用される。新規の会員登録は6月17日に開始される。
現在、各種会員数は250万人で、高速鉄道・長距離路線の乗客の28%を占めている。SNCFは新制度により、会員数を2倍に増やすことを目指している。新体系の恩恵から漏れているビジネス客については、別途優遇制度を導入すると約束した。SNCFは、料金体系の見直しを通じて、2019年に1億1500万人を数えた旅客数を、2030年までに2億人に引き上げることを目指す。差し当たり2022年の時点で2000万人増の達成が目標となる。