パリ・ニース間の夜行列車、復活

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パリとニースを結ぶ夜行列車が復活した。5月20日にパリ・オステリッツ駅を出発、マルセイユ、トゥーロン、カンヌを経て翌21日9時11分に終点のニース駅に定刻通り到着。ほぼ満席だった。この列車には、鉄道ファンとして知られるカステックス首相が夜行列車の復活を記念して乗り込み、仏国鉄SNCFのファランドゥCEOも同行した。所要時間は高速鉄道の6時間未満に対して12時間。新型コロナ危機を受けて、4月16日からの運行開始予定が先送りされ、乗客数も当面、リクライニングシートではその半分、寝台車では6人分のうち4人分に制限される。料金はリクライニングシートで19ユーロから、寝台車では一等で39ユーロから、二等で29ユーロから。12時間の所要時間も厭わない若者を乗客の主要ターゲットに据える。
政府は2016年に、公的支援が嵩むことを理由に大半の夜行列車の廃止を決め、パリ・ニース間も2017年末に運行を停止した。しかし、政府はその後、夜行列車の復活を決め、経済対策の枠内で夜行列車の振興に向け1億ユーロの支援を行った。