サッカー欧州選手権、フランス代表チームにベンゼマが復帰

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6月11日から7月11日まで開催されるサッカー欧州選手権で、フランス代表チームのデシャン監督は18日、26人のメンバーの顔ぶれを発表した。カリム・ベンゼマ(33)が5年余りを経てチームに復帰することが決まり、話題となっている。
ベンゼマは現在、レアル・マドリードでフォワードを務める。2015年10月以来、同僚だったバルブエナ選手が性的動画をもとに恐喝された事件に関与した疑いを受けており、フランス代表チームにはそれ以来で選抜されていなかった。この事件については、10月20日からベルサイユ地裁で刑事事件裁判が行われることになっており、ベンゼマも被告人となっているが、裁判の行方を待たずに復帰が決まった。
デシャン監督は元来、ベンゼマの技量を高く評価しており、起用にはむしろ積極的だった。ただ、事件で選抜から外された後、ベンゼマはスポーツ紙とのインタビュー(2016年6月)で、デシャン監督が「フランスの一部の人種差別主義者らの圧力に屈した」などと言明し、それ以来で関係は芳しくなかった。ベンゼマ復帰に当たっては、フランスサッカー連盟のグラエト会長の積極的な後押しがあったといわれ、レアル・マドリードで監督を務めるジネディン・ジダンも起用を働きかけていた。フランス代表チームでは、フォワードのオリビエ・ジルーがこのところ振るわないという懐事情もあって、デシャン監督は過去のいきさつは置いて、今季に絶好調だったベンゼマを呼び戻すという決断を下したものとみられる。