ル・トラン、南西地方で高速鉄道事業に参入を計画

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トゥール・ボルドー間の高速鉄道路線を利用した高速鉄道の運行を新設のル・トラン(Le Train)社が計画している。2022年12月から、アルカション(ボルドーの南西)より、ボルドー経由でアングレーム、ポワティエ、ラロシェルを結ぶ高速列車の運行を目指す。実現すれば、仏国内の高速列車市場の自由化による初の参入となる。
ル・トラン社は、仏国鉄SNCF出身のゲトロー氏が、シャラント地方の土木建設業者ボニファシ氏らと協力して立ち上げた。トゥール・ボルドー路線のインフラにはさらなる活用の余地があるとの分析を踏まえて、パリと地方をつなぐ高速鉄道ではなく、地域間の交通を高速鉄道で実現し、道路交通の代替手段を提供するというコンセプトに基づいて、事業計画を策定した。1日に50本を運行し、早期に旅客数300万人を達成するのが目標で、150人の採用を予定する。開業には1億ユーロ近くの資金調達が必要になり、現在は、フランスと欧州のパートナーとの協議を進めているところだという。定員350人の高速列車10本程度の確保も必要となる。料金はSNCF並みの設定を予定する。