マクロン大統領、ナポレオン没後200周年の式典を挙行

5月5日はナポレオンの命日で、今年は没後200周年に当たる。5日にはパリにある学士院内で式典が行われ、マクロン大統領が演説した。
このところの「脱植民地」運動もああって、ナポレオンについても、否定的な評価に基づいて、マクロン大統領に記念事業への出席を見合わせるよう求める動きがあった。大統領はこれに従わず、あえて演説を行った。式典には高校生の代表らも出席。大統領は、歴史を見据えた上で新しい時代への対応を探ることを、次世代の若者たちに訴えかけるという演出の下で、式典参加を正当化した。
大統領は演説の中で、ナポレオンの「天賦の才」を賞賛し、ナポレオンの存在が「我々の一部」を形作っていると言明した。大統領は、「今日の考えに合致しないという理由で過去を消し去ろうとする者たちには譲らない」と述べて、反対派をけん制した上で、ナポレオンの下で整備されたパリの街区(凱旋門、リボリ通り、イエナ橋など)や、制度上の貢献(今日に続く高校や大学などの整備、民法典・刑法典、裁判制度など)を列挙。ナポレオンの人物については、既存の体制に縛られず、自らの意志で道を切り開くことが可能であることを体現したと評価。そのリスクテイクの姿勢故に、自分らしく、想像力を信じるその姿勢故に、人々はナポレオンを愛するのであろうとも述べた。大統領はその上で、ナポレオンの否定的な側面にも言及。1802年の奴隷制度復活を「啓蒙の精神への反逆」とし、後の共和国がその誤りを正したと言明。人命の価値を軽視するその姿勢についても、現在の共和政との違いを強調した。