マクロン大統領、制限措置の解除について発表:4段階で6月末までに解除へ

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マクロン大統領は30日付の地方紙とのインタビューの中で、制限措置の段階的な解除について説明した。4つの期日を定めて、段階的に常態に復帰する方針を示した。
最初の期日となる5月3日(月)には、予定通りに中学校と高校の登校授業を再開する。地域圏をまたいだ移動を禁止する移動制限は解除され、10kmを超える移動に必要な証明書の携行義務も撤廃される。
次いで、5月19日(水)には、夜間外出禁止令の開始時刻が21時となり、禁止時間帯が短くなる(現在は19時から)。商店の営業も再開される(衛生基準を業種ごとなどに設定)。飲食店のテラス席の営業も再開される。1テーブルに6人が上限となる。美術館・博物館等、映画館、劇場・ホール(着席型の施設)は、屋内施設の場合で800人、野外施設の場合で1000人を上限として営業が再開される。スポーツ施設も、屋内で観客800人、屋外で同1000人を上限として再開される。スポーツの実践も、衛生条件を満たした上で再開される。10人を超える集会は禁止される。
第3段階となる6月9日(水)には、夜間外出禁止令の開始時刻が23時とさらに遅くなる。「原則的にリモート就労を義務とする」措置も緩和される。飲食店の屋内営業は、1テーブルを6人までとし、その他の衛生基準を満たした上で再開が認められる。文化・スポーツ施設の上限は5000人に引き上げるが、導入予定の「衛生パス」(ワクチン接種済みなど免疫力を証明する書類)が条件となる。接触が伴うスポーツの実践(屋内、屋外とも)も再開される。見本市等の開催も、5000人を上限として再開される。外国人観光客の受け入れを、「衛生パス」所持者について再開する。
最後の6月30日(水)には、夜間外出禁止令が撤廃される。公衆を受け入れる施設の人数上限も撤廃されるが、一定の距離を保つなどの衛生措置は継続される。屋内・野外とも、1000人を超えるイベントの開催を認める(衛生パスを利用)。人数制限は地域の衛生状況に応じて設定する。ディスコの営業は禁止が継続される。
段階的な緩和は、それぞれの時点での衛生状況を吟味の上で実施される。マクロン大統領はまた、ワクチン接種キャンペーンについては、発表済みの日程を維持し、接種対象者を5月15日から50-54才に拡大し、50才未満については6月半ばに開始するとの方針を示した。ただし、ボディマス指数30以上の肥満者については、18才以上の全員を5月1日(土)より接種対象者にすると予告した。