仏監督当局、金融機関以外の「ネオバンク」呼称を禁止

フランス中銀下の銀行・保険業監督機関であるACPRは4月初頭に、金融機関としての認可を受けていない企業に対して、「ネオバンク」の呼称を用いることを禁止する旨の通達を公表した。これに伴い、数社が「ネオバンク」の呼称を取りやめた。
フランスの銀行規制の下では、欧州連合(EU)の法令に即して、銀行を中心とする「金融機関」分類の事業者(ほかに信用組合など)が認可制度に服している。これとは別建てで、規制緩和を経て導入された「決済事業者」の分類があり、いわゆる「ネオバンク」はこちらの認可を得た事業者であることが多い。ACPRの通達に前後して、Vybeは「若者のネオバンク」から「どこでも決済が可能な若者のアプリ」に、Qontoは「中小企業のネオバンク」から「最適化された職業用口座」に、Shineは「起業家の職業用口座」に、キャッチフレーズを変更した。
「金融機関」においては、「公衆から資金を受け入れて、融資を行う」ことが認められる。今後、「ネオバンク」を名乗るためには、融資を行うことができる「金融機関」の免許を取得していることが条件となる。「ネオバンク」ではなくなったQontoのアレクサンドル・プロCEOは、経費の会計処理のためのツールなど、銀行では提供されないサービスを新技術を利用して開発・提供することを目指しており、付加価値の高いサービスの提供という点で、「バンク」を名乗れないことは苦にならないと強調している。半面、こうしたフィンテック企業の中には、今後も「ネオバンク」を名乗ることができる企業もある。Memo Bankの場合は昨年に金融機関の免許を取得。650万ユーロの資金調達を経て投資を行い、3年間を要して条件をクリアした。社内で20人が金融機関免許に関連した業務に就いている。