民間部門の特定職種もワクチン接種優先に:5月3日には移動制限が緩和に

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

政府は20日、特定の職種についている55才以上の就労者を、ワクチン接種において優先することを決めた。40万人程度がこの対象となる。24日(土)より少なくとも2週間の予定で実施される。
政府は12日より、ワクチン接種の対象を、55才以上のすべての人に拡大したが、17日からは、教員や警察官・憲兵隊員、消防士など公共部門の一部職員について、55才以上の人に優先的に接種を行う方針に切り替えた。民間部門のリスクの高い職種にも広げるよう求める声が主に企業側から上がり、政府もこれに応じて、レジ係やタクシーの運転手、葬儀屋の従業員など20職種程度を選定し、優先的にワクチン接種を行うことにした。用いられるのはアストラゼネカ製のワクチンで、安全性を巡る警戒感が一部の国民に根強くあることを考えると、どの程度の成功を収めるかはまだわからない。
政府は続いて21日に関係当事者を集めた会合を開き、制限措置の今後について協議した。アタル政府報道官は会合後に、26日(月)に小学校以下の学校を再開、5月3日(月)には中学・高校の授業を再開する方針を再確認。また、5月2日には、「移動は半径10km以内」と「半径10kmを超え30kmまでの移動には証明書の携行を義務付ける」という制限措置を解除するとの方針も示した。5月中旬には、カフェ・レストランのテラス席、一部の文化施設などの営業再開も予定されているが、正確な日程については明らかにされていない。感染状況に応じて地域単位での緩和とする可能性も検討されている。カステックス首相は22日午後に記者会見を開いて、今後の方針を説明する予定。