ヴェオリアとスエズが和解、買収で基本合意

環境サービス大手の仏ヴェオリアが仏同業スエズに買収を持ちかけていた件で、両社は12日に基本合意に達したと発表した。スエズは買収提案を拒否し、8ヵ月間に渡り抵抗してきたが、ヴェオリアが買収額を引き上げたことで和解した。スエズの会長兼CEOを務めたメストラレ氏(スエズの親会社だったエンジーのCEOも歴任)が仲介役となり、和解に至ったという。
発表によると、ヴェオリアはスエズへのTOB価格を見直し、1株18ユーロから20.50ユーロへ引き上げた。これにより買収総額(債務の引き取り分含む)は14億ユーロ増え、254億ユーロに達する。買収を経て、資産の交換が行われ、ヴェオリアと新生スエズが発足することになるが、新生スエズの方は、年商が69億ユーロ規模となり(2020年の年商は170億ユーロ)、仏国内の自治体向け水処理及び固形廃棄物処理(研究開発部門Cirsee含む)、そして、イタリア、チェコ、アフリカ、中央アジア、インド、中国、オーストラリアの主に水処理事業が主な事業となる。主要株主は、仏アルディアンと米GIPの投資会社2社が構成するコンソーシアム、仏政府系金融機関CDC(預金供託金庫)、仏メリディアム(インフラ投資ファンド)、従業員持ち株会(出資率は最大10%)となる。株主らは、4年間は従業員待遇を維持すると約束し、長期的に出資を維持する(ヴェオリアのフレロCEOは10年間という期間に言及している)ことを約束する。ヴェオリアは年商370億ユーロの規模となり、「エコロジー移行の世界大手」となる。
スエズの側では、買収に抵抗する目的で決めた一連の資産売却(オーストラリア資産、英国資産など)を撤回する。両社は様々な訴訟を取り下げることも約束した。買収の実現には、欧州委員会を含む当局機関の許可が必要になる。市場はこの発表を歓迎し、スエズの株価は7.89%高の19.895ユーロ、ヴェオリアの株価は9.61%高の24.740ユーロで引けた。