メディアトール薬害事件:製造元のセルビエ社に有罪判決

パリ地裁は29日、メディアトール薬害事件の刑事訴訟裁判で判決を言い渡した。製造元のセルビエ社のグループ6社に合計で271万8000ユーロの罰金刑を言い渡した。被害者に対する2億ユーロ強の賠償金の支払いもあわせて命じた。
メディアトールは糖尿病治療薬として認可されたが、食欲減退剤として肥満治療に広く転用された。1976年の認可から禁止されるまでの33年間に500万人程度に処方されたが、重大な副反応により数百人が死亡したと考えられている。パリ地裁は今回の判決で、セルビエ社が長年に渡りリスクを知りながらしかるべき対処をしなかったのは「重大な欺瞞行為」に相当すると認定。「過失致死及び傷害」とあわせて、最高刑である271万8000ユーロの有罪判決を言い渡した。ただし、「詐欺」については無罪とした。
このほか、事件当時にセルビエのナンバー2だったセタ被告人には執行猶予付き禁固4年と9万600ユーロの罰金刑を言い渡した。監督機関のAfssaps(現在のANSM)には、任務遂行において重大な落ち度があったと認めて、30万3000ユーロの罰金刑を言い渡した。ANSMはこの判決を受け入れて控訴しない方針を明らかにした。Afssapsの4人の関係者は利益相反で執行猶予付き禁固刑を言い渡された。ほかの5人の被告人は無罪判決を得た。また、「影響力の不当な行使」の容疑では、いずれも無罪判決が言い渡された。
原告となった被害者らを代表するジョゼフウダン弁護士は、セルビエが14年に渡り販売を長引かせて4億ユーロの利益を得ていたことを考えると、賠償金額が2億ユーロでは、セルビエがまだ得をする計算になると指摘。原告として真剣に控訴の是非を検討するとコメントした。