パリ・コミューンの150周年、記念事業を巡りパリ市の与野党が対立も

パリ・コミューンから今年はちょうど150周年を迎える。パリ・コミューンが始まったのと同じ3月18日に、パリ市の左派市政は記念イベントを開始した。開催を巡っては、同市野党の保守勢力から批判の声も上がっている。
パリ・コミューンは、短期間ではあったが、世界初の社会主義政権の発足として歴史的に認識されている。当時、フランスは普仏戦争を経て、ナポレオン3世による第2帝政が廃止され、1871年1月に降伏した。共和派のティエールを首班とする臨時政府がベルサイユで発足したが、パリ市の社会主義者らは停戦条約を受け入れず、民衆を促して自治政権「パリ・コミューン」を樹立した。これが同年3月18日の出来事で、その後、この政権は5月28日に、ティエール政権の政府軍による鎮圧を経て、2ヵ月余りで終焉した。
パリ市のパトリス助役(共産党)は、パリ・コミューンを、男女とも無料の義務教育制度(活動家のルイーズ・ミシェルの活躍などが知られる)、政教分離、家賃凍結といった進歩的な社会政策の出発点になったと評価し、3月18日から5月28日までの期間中における各種イベントの開催を準備した。これに対して、野党の保守勢力は、破壊・略奪活動や暴力行為がコミューン側にもあったことを指摘し、一方的に美化した催事を展開するのはおかしいと批判し、イベント開催について議決した市議会が紛糾する場面もあった。