プリツカー賞、仏ラカトンとバサルの両氏が受賞

建築界の最高峰として知られるプリツカー賞が、今年はフランスのアンヌ・ラカトンとジャンフィリップ・バサル氏に贈られることが決まった。16日に発表された。
両氏はボルドー建築学校の出身で、1987年に共同事務所を開いた。現在はパリ郊外モントルイユ市内に事務所がある。その作風には派手さはないが、リソース(資金、材料、炭素予算)を最小限に抑えつつ、最大限の空間と可能性を紡ぎ出すという建築思想が、特に減退的な要請に合致している。バサル氏は1980年代にニジェールで都市計画に携わった経験があり、限られた手段で機能と美を追求する姿勢は、この経験とも関係がある。そうした方向性とも関係して、特に既存の建物の改修事業では、パリのパレドトーキョー(2014年まで)や、一連の団地の改修事業(パリ17区の高層アパート「ボワルプレトル」など)が高く評価されている。温室のようなスペースの追加により、住空間を広げて住環境の人間性を高める工夫が、建築上の特徴として挙げられる。環境負荷が伴う取り壊しを避けて、そこにあるものをうまく利用して人の幸福を追求する考え方の具体例でもある。