景気回復は緩慢なペースに=INSEE予測

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INSEEは11日、マクロ経済予測を公表した。1-3月期と4-6月期の経済成長率(前の期比)を共に1%と予想した。7月以降の経済成長をゼロと仮定した場合、2021年通年の経済成長率は5.5%となる。
新型コロナウイルス危機の影響で、2020年の経済成長率は、1-3月期にマイナス5.9%、4-6月期にマイナス13.5%、次いで制限措置解除の反動で7-9月期には18.5%の大幅増を記録した後、10-12月期には再ロックダウンでマイナス1.4%と後退に転じていた。今年に入ってからは、低めの水準でのプラス成長が続くが、危機が長引いている影響で、大幅な景気回復は実現していない。危機前の水準(2019年10-12月期)との比較では、今年の1-3月期には4%低い水準、4-6月期には3%低い水準で推移し、回復は遅れる。GDPの目減り分は6ヵ月間で430億ユーロに上るという。
雇用の推移では、3月末の時点で、年頭と比較して雇用数は7万7000人の減少を記録する見込みで、減少の勢いは、10-12月期(2万1000人減)と比べて加速する。危機の影響が大きい部門での後退が目立つ。