独自動車部品大手ボッシュは5日、仏ロデズ市(アベロン県)の工場を対象にした人員削減計画を発表した。1250人の従業員のうち、750人を2025年までに削減する。定年退職者の補充見合わせと、退職希望者の募集を通じて削減する。年末時点で従業員数を1100人まで絞り込む。会社側は、少なくとも2027年までは事業を継続することを保障した。
同工場は、ディーゼルエンジン用の部品(インジェクション、点火プラグ等)を製造している。同工場は1970年代に開所し、全盛期の2000年代初頭には2400人を雇用していた。現在も県内で最大の民間部門の雇用主であるだけに、人員削減が地元に与える影響は大きい。ディーゼル分野を専門とする同工場は、いわゆるディーゼルゲートの発生以来で需要後退に苦しんでおり、2015年以来、業績が悪化していた。会社側は、パワートレイン用シャフトの部品内製化など、事業の多角化を通じて工場の将来を探る考えを示しているが、労組側は、「500人まで従業員数が絞り込まれれば、次に何かあったらあとは閉鎖だ」(労組SUD所属の従業員代表)として、人員削減の決定に納得していない。地元政界も警戒を強めている。