マクロン大統領、アルジェリア独立戦争時代の軍による殺害認める

マクロン大統領は2日、アルジェリア独立戦争時代の1957年に死亡したアルジェリア人弁護士アリ・ブメンジェル氏について、フランス軍が拷問の上で殺害したことを正式に認めた。ブメンジェル氏の4人の孫を大統領府に迎えて、フランス共和国としての認知を伝えた。
マクロン大統領は2018年9月にも、1957年に失踪したアルジェリア人の数学者オーダン氏(アルジェリア共産党所属)について、フランスの軍人らが拷問を経て殺害したことを正式に認めていた。大統領はその後、歴史家のバンジャマン・ストラ氏に提言の策定を依頼。ストラ氏は先頃提出した報告書の中で、真実と向き合う努力を積み重ねることで、長期的な展望に立ってアルジェリアとフランスの両国民の間の関係を修復することを提言しており、大統領は今回、この提言に基づいて、謝罪は伴わない形で、新たな事実確認を行った。
ブメンジェル氏はナショナリスト系の弁護士で、死亡時に当時のフランス政府は自殺と発表していた。しかし、2001年に刊行した自伝の中で、インドシナからアルジェリアまで、フランス軍の暗黒部分を担って活躍してきたポール・オサレス将軍が、自ら窓から突き落としたと証言しており、フランス軍の関与は公然の秘密となっていた。2022年3月には、アルジェリア独立に道を開いたエビアン協定から60周年を迎えるが、それに向けて、今後も同様の事実認知が続くものと予想される。他方、アルジェリア政府は、「植民地化の犯罪」に対する謝罪をフランス政府に対して求める構えを崩しておらず、ストラ氏の報告書に批判的な反応を示している。