仏政府、20県を特別警戒地区に指定:部分的な外出制限導入も検討

カステックス首相は2月25日に記者会見を開き、新型コロナウイルスの感染状況について説明した。足元で感染拡大が進んでいると指摘したうえで、全国対象のロックダウンは最後の手段と位置付け、ワクチン接種の効果が本格化するのを待ちつつ、ロックダウン回避のために、国民に対して警戒と努力を続けるよう呼びかけた。
首相はこの機会に、感染が目立つ全国20県を特別警戒地域に指定。同地域内で、政府と地元自治体の間で、制限措置強化の必要性と内容を詰める協議を行うと予告した。必要と判断された場合には、3月6日(土)より制限措置を導入するとした。既に、週末限定のロックダウンの開始が決まっているアルプ・マリティム県の海浜地区及びダンケルク都市圏(ノール県)と同様の措置が念頭に置かれている。指定された20県は、パリ首都圏の全域(8県)、ウールエロワール県、北部のノール県、パドカレ県、ソム県、オワーズ県、北東地方のモーゼル県とムルトエモーゼル県、ローム県(リヨン市含む)、南仏のドローム県、ブーシュデュローヌ県(マルセイユ市含む)、バール県、アルプ・マリティム県。人口10万人当たりの新規感染者数が250人(7日間)を超える、変異種の割合が50%を超える、病院が飽和状態にある、などの基準によりこれらの県の指定がなされた。なお、パリ市当局は、3週間の全面外出制限措置をパリ首都圏全域を対象に適用するよう、政府に提案すると発表しており、成り行きが注目されている。
政府はまた、65才以上の健常者を対象にしたワクチン接種キャンペーンを4月初頭に開始すると予告。現在は、50-64才で、健康上の問題がある人を対象にしたキャンペーンが始まったばかりだが、4月の時点で健常者を対象にした全般的なキャンペーンに切り替わることになる。政府はまた、モノクローナル抗体治療の暫定許可が出されたことで、重症者に同治療を行う方針を決定。重症患者の治癒に期待を寄せている。