フランス金融機関連合会(ASF)が15日に発表した集計によると、消費ローンの与信額は2020年に401億6000万ユーロとなり、前年比で11.5%の大幅減を記録した。前年の与信額は453億9000万ユーロに上り、過去最高に近い水準にまで達していたが、新型コロナウイルス危機の直撃を受けて大幅に後退した。2020年の後退幅は、経済危機があった2009年の13.3%減に次ぐ規模となった。
2020年の推移は、新型コロナウイルス危機の影響と連動している。第1次ロックダウンがあった4-6月期には35.4%の大幅減を記録。解除を経て7-9月期には回復に転じたが、再ロックダウンと重なった10-12月期には状況が再び悪化した。
種類別では、乗用車新車の購入向けの融資が10.3%減の85億ユーロに後退。中古車購入向けの融資も7.3%減の45億ユーロに後退した。逆に、住宅用設備材の購入向け融資は2.8%減と小幅な後退に留まった。用途を限定しない融資は18.5%減を、リボルビングローンは15.5%減をそれぞれ記録した。