シャルルドゴール空港の新ターミナル建設計画、廃案に

仏政府は11日、パリ北郊のロワシー・シャルルドゴール空港に新ターミナルT4を建設する計画について、断念するようADP(パリ空港会社)に求めた。気候変動対策と環境保護の目的に合致していないと判断し、計画を断念した上で、新たな投資計画を策定するよう求めた。
T4の予算は80億ユーロ前後で、2037年時点で年間4000万人分の受け入れ能力増強を目的とし、1日当たりで450便程度の乗り入れを追加で可能にする計画だった。世界の航空旅客数が、2017年の41億人に対して、2037年には82億人へと倍増するという予測を前提とした計画だったが、足元の新型コロナウイルス危機により、航空輸送量が平時の25%程度の水準まで低下する中で、中長期的な展望はまったく立たなくなっている。政府はちょうど10日に気候変動対策を盛り込んだ法案を閣議決定したばかりで、それとの関係もあり、輸送量の増大を後押しして二酸化炭素排出の増大を容認する内容である現行プランを放棄し、気候変動対策と両立する設備投資プランの策定をADPに求めた。
政府はADPの過半数株式を保有している。政府は、シャルルドゴール空港に地方から乗客を集める(又は空港から地方まで乗客を運ぶ)足回りとして鉄道を活用するためのインフラの拡充や、来るべきゼロエミッション機を念頭に置いた水素・電力供給インフラの整備などを優先させる方針という。断念された計画では、5万人の直接雇用と22万5000人の関連雇用の創出が見込まれていたが、政府は、新たな計画においてもしかるべき雇用創出が見込まれると説明している。