仏高級ブランド大手LVMHと人気歌手のリアーナさんは10日、フェンティ(Fenty)ブランドのプレタポルテ事業を一時中断すると発表した。欧州に本拠を置く同事業について、状況が改善するまでの間、事業を停止すると説明した。
リアーナさんは2017年に化粧品ブランド「フェンティ・ビューティー」を立ち上げて成功を収めた。その後、ランジェリーブランドの「サベージ×フェンティ」へと多角化し、これにはLVMHが主に出資する投資ファンドのLキャタルトンが協力していた。LVMHは2019年5月に、プレタポルテ・スポーツウェアのブランド「フェンティ」を創設すると発表。リアーナさんをアーティスティック・ディレクターに据えて、オンライン販売を中心にした販売戦略を展開していた。
事業の一時停止に至った理由は様々取り沙汰されているが、価格帯が高すぎた(サングラスで250ユーロ、スウェット250ユーロ、ワンピースが520ユーロなど)という指摘もある。新型コロナウイルス危機のため、リアーナさんがパリの本社などを訪れるのが難しくなり、進捗が遅れたとの見方もある。