調査会社NPDグループが9日に発表した外食産業の2020年総括によると、同業界の売上高は2020年に356億ユーロとなり、前年比で38%の大幅後退を記録した。客足も35%減を記録した。
第1次ロックダウン時(4-5月)には、市場規模は71%の縮小を記録。その後の営業再開においても、客足は危機前の水準には戻らなかった。制限の導入に加えて、観光客が途絶えたことの打撃は大きく、6月から10月にかけては客足が28%の後退を記録した。10月末以降、外食店舗の営業は再び禁止されたが、11月から12月にかけての利用客数は前年同期比で43%の後退に留まり、これは、店舗側が、認められている形態(お持ち帰り、配達)で営業を継続する体制を整える努力をしたことを示している。
店舗の形態別では、ファーストフードの健闘が目立ち、通年で減収率は25%に留まり、客足後退も同じく25%と小幅に留まった。市場シェア(利用客数)は7ポイントの上昇を記録し、43%に達した。
配達及び予約した人への手渡し(ドライブスルー含む)は、売上高と客数とも25%増を記録。配達では、10月末以降の第2次ロックダウン時に、配達全体に昼食が占める割合が、10ポイント上昇の31%に達したのが目立った。同じ第2次ロックダウン中では、高齢者による配達の利用が全体の16%を占めるまで上昇した(前年は8%)。このほか、伝統的な外食店に占めるお持ち帰りの割合は、2019年の15%に対して、2020年には30%に上昇した。