LFP(フランスプロサッカーリーグ協会)は4日、今季のリーグ戦残り試合の放送権を有料テレビ大手のカナルプリュス(ビベンディ傘下)に付与することを決めた。3500万ユーロで付与した。
LFPは今季より、中国資本のスペイン企業であるメディアプロにリーグ戦の放送権を付与していたが、メディアプロは経営難のため放送権料の支払いを途中から拒否し、LFPは結局、契約を打ち切って代わりの放送者を探すことにした。急遽行った入札は不調に終わり、最終的に、昨シーズンまでの主要放送者だったカナルプリュスが大幅な安値で残り試合の放送権を獲得した。
LFPは当初は今季に12億ユーロの放送権収入を見込んでいた。しかし、メディアプロの経営難のため、結果的に確保できた収入は、今回の3500万ユーロを加えて6億7000万ユーロとなり、当初見込みの半分程度に留まった。無観客試合が続き、入場料収入が途絶えた各チームにとって、放送権収入の分配は命綱であり、低めの金額でもカナルプリュスと契約を結ばないわけにはゆかなくなった。LFPは今後、来季以降の契約先を決めるための交渉を開始する考えだが、当初入札でメディアプロに退けられたことに恨みを抱くカナルプリュスは、当初目論見の半額が仏リーグ戦の実力だとして強い姿勢で臨むのは必至で、LFPはこれからが正念場となる。