パリ行政裁、温室効果ガス削減努力不足で国の責任を認める判決

環境保護の4団体が、温室効果ガスの削減努力が不十分であるとして、国に対して損害賠償を求める行政訴訟を起こしていた件で、パリ行政裁判所は3日、原告側の訴えを認める判決を下した。4団体のそれぞれに1ユーロという象徴的な額の賠償金を支払うよう、国に対して命令した。
この訴訟は、4団体の側により「世紀の事件」という名前で呼ばれている。グリーンピース、オックスファム、ニコラ・ユロ財団、ノットルアフェールアトゥスの4団体は、訴訟に先立って署名運動を展開し、1ヵ月間で200万人強という記録的な署名集めに成功した。4団体はこの署名を盾に、政府に対応を迫ったが、政府の回答を不十分とみて2年前に訴訟に踏み切った。行政訴訟において、「気候変動対策における無策」が国の過失として認められたのはこれが初めてで、4団体は画期的な判決だとして歓迎している。
フランス政府は、2030年までに1990年比で温室効果ガスの排出量を40%削減し、2050年時点で排出量実質ゼロ(カーボンニュートラル)を達成すると約束している。裁判所は、国がその実現に向けた明確な展望を示すことができていないと認め、これを過失と認定した。「環境破壊の損害」の存在も、行政訴訟としては初めて認定したが、その賠償金の支払いについては、原告側が本件において現物による賠償が不可能であることを立証していないとの理由を挙げて、これを退けた。ただし、現物による賠償について定める目的で、裁判所は新たな調査の実施を命じており、これを経た2回目の裁判において、政府に対して裁判所が、温室効果ガス削減ペースの加速といった形での賠償命令を決める可能性がある。