ダノン、アクティビストファンドによる揺さぶり受ける

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経済誌シャランジュは18日付で、アクティビストファンドのブルーベル・キャピタルパートナーズが仏食品大手ダノンに対して圧力を強めていると報じた。いくらかの株式を取得した上で、昨年11月19日付で経営陣に書簡を送付し、戦略の見直しなどを迫ったという。また、ダノンの経営陣はブルーベルの責任者と既に会談をする機会を持ったという。
ブルーベルはロンドンに本拠を置くファンドで、イタリアの実業家3人が設立した。ブルーベルはダノンに対して、株価推移が競合のネスレ(スイス)やユニリーバ(英国・オランダ)と比べて優れない点を指摘。その原因が経営戦略の誤りにあるとし、2017年に買収した米ホワイトウェーブ(牛乳代替製品)について設定した目標未達を含めて、所期の目標を達成できていない経営陣の落ち度を追及した。ブルーベルは、社会・環境面の責任を重視するダノンの基本方針には全面的に賛同するとした上で、持続可能性と株主にとっての価値の創造を両立させる戦略を成功させるために、一連の軌道修正を要求。具体的には、CEO職と会長職を分離し、ファベル会長兼CEOは会長として組織改革(地域別の編成への移行を通じて機構を簡素化し、世界で2000人を削減)の遂行に専念し、しかるべき人材をCEOに据えてテコ入れを図ることを提案した。