英国由来の新変種のクラスター発生のマルセイユ、警戒強める

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

英国由来の新型コロナウイルス新変種のクラスターが発生したマルセイユ市では、当局が警戒態勢を強めている。クラスターは12月末に発生。英国に居住する家族が帰省先に滞在中に、感染が確認された。濃厚接触者46人が特定され、うち23人が検査で陽性となった。その中の6人が新変種の感染であることがすでに確認済みで、現在も分析作業が継続されている。
マルセイユ市では、消防の協力を得て、下水の分析を通じたきめ細かい感染状況の把握が行われている。これによると、新年までは低めの状況が続いていたが、足元で感染の拡大傾向が鮮明となっている。11月に記録された直近のピークに比べるとまだ低めであるものの、新変種により感染拡大が加速することが懸念されている。
市当局は特にワクチン接種の加速を求めており、政府に対してワクチンの供給を増やすよう要請した。同市には今のところ1万5000本のワクチンが割り当てられているが、住民数が86万3000人に上ることを考えるといかにも少ない。モデルナ社製のワクチンの投入が開始されたこともあり、同市には、今週5000本、来週1万2000本の入荷が決まった。
マルセイユ市を含むブーシュデュローヌ県では、10日より、夜間外出禁止令の時間帯が18時からに繰り上げられた。全国の25県でこの措置が適用されているが、報道によると、政府は13日に開く会合で、18時からの夜間外出禁止措置の適用を全国に拡大することを決める可能性があるという。