新型コロナウイルスのワクチン接種、フランスでは遅れ目立つ

フランスでも、欧州連合(EU)の他の加盟国と同様、12月27日に新型コロナウイルスのワクチン接種キャンペーンが開始された。ただ、実施数は12月末時点で352人と、同じ時期に開始し、人口数も匹敵するドイツ(13万1626人)やイタリア(4万5667人)と比べて顕著に少ない。マクロン大統領は12月31日に放送した国民向けのテレビ演説の中で、進行状況が遅いことを問題視し、政府もこれを踏まえてスピードアップを決めた。
フランスでは、高齢者施設(EHPAD)の入居者及びスタッフを先に対象にして接種を開始した。フランスでは、ワクチン懐疑派の勢力が強いこともあり、事を急ぐよりは少しずつ進めて信頼感を醸成するという配慮からこの戦略が採用されたが、接種を受ける人にリスク等の説明をして同意を得る手続きや、医師による問診を行う手続きなどが煩雑で、迅速化ができないという指摘もある。
政府は、キャンペーンを加速する目的で、1月2日から50才以上の医療関係者を対象にした予防接種に前倒しで着手。医療機関内で希望者を対象にした接種に乗り出した。接種の方式については、仏当局は今のところ、3週間後に2回目の接種を行い、有効率を最大化するという戦略を採用することを決めている。ワクチンの数に限りがあるため、英国では、できる限り多くの人が接種できるようにするため、2回目接種を当面の間延期する方針を採用しているが、仏当局は、3週間後の2回目接種で95%の有効率達成とのデータに依拠して、所定の期間内に2回目接種を行う方針。