仏政府、フォトニスの米テレダインによる買収を禁止

仏政府は18日、フォトニス社(オプトロニクス)の米テレダインによる買収計画を禁止したと発表した。フォトニスの事業継続に向けた代替の解決策を2021年1-3月期中に発表すると予告した。
フォトニスは、赤外線暗視スコープの製造で知られるが、航空宇宙や防衛産業向けのほかに、原子力分野でも重要技術を保有している。フォトニス社の主要株主である仏アルディアン(資産運用)は、保有株式をテレダインに売却することを計画したが、政府はこの案件を審査のうえで、戦略的分野の企業の外資による買収を禁止する規定を発動することを決めた。この規定が実際に発動されるのは今回が初めて。
政府は、重要技術の流出にも増して、米国政府が国内の法令に基づいて、米資本下の企業による特定国への輸出に待ったをかける可能性があることを踏まえて、自由度を確保する目的で今回の禁止を決めたものとみられる。外国資本による戦略的分野(防衛、航空宇宙、サイバーセキュリティなど)の企業の買収を政府が禁止できる権限は以前からあったが、政府は、新型コロナウイルス危機の下で、外資による買収に弾みがつくのを避ける目的で、禁止できる案件の規模を拡大(最低限が従来の25%買収から10%買収へと引き下げられた)していた。政府はこの特例措置を、2021年末まで継続することもあわせて発表した。
フォトニスの今後についてはまだ発表されていないが、一度は買収に乗り出すことを拒否した大手企業(タレス、サフランなど)による買収のほか、軍隊省が自前の投資ファンドを通じて買収する可能性も取り沙汰されている。