新築住宅におけるガス暖房の採用、2024年から全面禁止に

新築の建物のエネルギー効率の強化等に関する新規則「RE2020」が2021年夏より適用される。ポンピリ環境相が11月24日、その骨子について説明した。
新規則は、住宅、オフィス、教育施設について、2021年夏以降に建築許可が発行される分から適用が開始される。サービス部門のその他の新築建物については別途、規則が制定される。新規則において特に注目されるのは、ガス暖房の利用の事実上の禁止で、一戸建て住宅については2021年夏の規制適用時から、集合住宅については2024年から発効する。ガス暖房を名指しで禁止しているわけではなく、年間1平方メートル当たりの二酸化炭素排出量に上限を設定することにより、ガス暖房を排除する。具体的には、一戸建て住宅について、2021年夏よりこの上限を4kgに設定。集合住宅については14kgに設定し、断熱性の向上と組み合わせればガス暖房を当面は採用できるようにする。これは、一戸建てとは違い、集合住宅においては規模が大きい暖房手段の確保が必要になり、その市場がまだ十分に形成されていないことに配慮した猶予期間であり、2024年には、こちらについても上限が6kgにまで引き下げられる。これだと、ハイブリッド型ではないガスのみを用いた暖房手段の導入はできなくなる。
現在、国内の住宅2800万戸(本宅)のうち、ガス暖房は1200万戸、電気暖房は1100万戸となっている。新築の集合住宅では75%でガス暖房が採用されている。新築住宅数の既存住宅数に対する比は1%程度であり、新規制の導入がガスの消費に与える影響は緩やかだと考えられる。ただ、都市ガス網への接続が減少傾向を迎えることになり、少ないユーザーが配給インフラの費用を支えるという方向に進むため、ガス料金が将来的に上昇するリスクがある。電力消費の過度な増大を招くリスクも懸念材料だが、ポンピリ環境相は、全体として新築住宅におけるエネルギー消費を30%削減するのが新規制の趣旨であることを強調、住宅における電力消費が増加する効果は、10年後の時点で数パーセント程度に留まるのではないか、と説明している。