治安法案が物議に、「報道の自由を制限」と批判も

下院で審議中の治安法案が論争を引き起こしている。報道の自由を制限する強権的な内容だとする批判の声が各方面から上がっている。カステックス首相は19日夜、ダルマナン内相、法案報告担当議員、与党代表を集めた会合を開き、修正案を策定して提出することを決めた。
問題となっているのが法案の第24条で、「警察活動中の警察官・憲兵隊員の顔又は同定を可能にするあらゆる要素の映像を、その人物の心身を損なう目的で流布する」ことを、禁固1年・罰金4万5000ユーロにて処罰する旨を定めている。この措置は、SNS上で襲撃を呼びかけるなどの行為を念頭に置いたものだが、報道機関の活動を抑止・妨害する手段に用いられる恐れがあると問題視する声がメディア界から上がっており、左派野党も一斉に、報道の自由の侵害だと厳しく批判している。ダルマナン内相も、法案には明示されていないが、「警察官らの顔にモザイクをかける」ことに賛成すると言明するなどして、火に油を注いだ感がある。与党LREMの議員団は当初はこの条項を問題視していなかったが、反対運動の高まりを受けて風向きが変わり、カステックス首相も批判に配慮して法案を修正する方向で事態の収拾を図ることを決めた。
法案にはこのほか、市営警察の権限強化、民間警備会社の統制の強化、ドローンの映像及び警察官のボディカメラの映像の利用拡大、などの措置が含まれる。