政府は再ロックダウンの段階的な解除に向けた検討に着手した。18日の閣議でも検討された。
ただし、アタル報道官は18日、「解除」ではなく、各種制限の部分的な見直しであり、以前の状態に戻ることは意味しないと強調し、安易な期待を戒めた。マクロン大統領も閣僚らに対して、衛生状況の重大性を強調し、警戒を緩めないよう指示したという。ベラン保健相は19日に感染状況に関する定例報告を行い、次いでカステックス首相は20日に与野党の党首及び労組代表とそれぞれ会合を開いて対応を協議する。マクロン大統領は翌週に国民向けのメッセージを発出し、感染状況について達成するべき目標と、それに応じた制限緩和の展望について明らかにする予定。
12月1日付でどのような緩和がなされるかが当面の注目点だが、特に、必需品以外を販売する商店の営業再開が決まるものと予想されている。衛生基準の強化が再開の前提となるが、28日(土)からの週末にも再開されるとの観測もある。これと絡んで、ルメール経済相は18日、27日に始まる「ブラックフライデー」の特売実施を見合わせるよう、大手ECなどに対して呼びかけたが、経済相周辺は、これは商店の営業開始日程と直接の関係はないと説明している。
第2段階として、クリスマス期間前にどの程度の緩和がなされるかも注目される。地域間の移動制限が解除されれば、帰省や観光も可能になるが、政府は国民に対して、先走った予約はせず、慎重に行動するよう呼びかけている。他方、飲食店の営業再開は年内には予定されていない。