ベラン保健相は16日付の地方紙グループとのインタビューの中で、再ロックダウンの効果が出始めており、感染の統御を回復したと言明した。
フランスでは10月30日に全国対象の外出・移動制限が再導入された。それから2週間余りが経過したが、15日の時点で、集中治療室に入院中の新型コロナウイルス感染症の患者数は4880人となり、増加の勢いが鈍り、峠を迎えた格好になった。ちなみに、同患者数は13日に4887人、14日に4855人だった。新たに集中治療室に入った人の数は15日には24時間で270人となり、これは10月26日以来で最低の数となった。
ただ、地域別に状況にはかなり違いがある。リヨン都市圏を中心とするオーベルニュ・ローヌアルプ地域圏では特に状況が厳しく、他の地域圏への患者の移送が行われている。ベラン保健相は、まだ勝利と考えるのは早いとし、今は努力を緩める時ではないと強調し、慎重な対応を促した。年末のクリスマス期間までに制限を解除する可能性については、このまま改善が進めば、12月1日に見直しを行う際に、外出・移動制限を完全には解除せずに、一部の措置を軽減することを決められるだろう、と述べて、それを可能にするためにも、制限措置の遵守を継続するよう呼びかけた。
なお、15日の病院での新型コロナウイルス感染症による死亡者数は302人となり、累積死者数(高齢者施設含む)は4万4548人に達した。