アフリカ諸国、米大統領選結果を歓迎

米大統領選でのバイデン候補の勝利をアフリカ諸国はおおむね歓迎、ガボンのボンゴ大統領を皮切りに各国首脳が続々と祝意を表明した。バイデン氏の対アフリカ政策はまだ明確にされておらず、目立った方向転換はないと見られているが、アフリカ諸国を「糞ったれ」と評し、一度もアフリカを訪問しなかったトランプ大統領とは一線を画する親アフリカ的色合いが強まることが期待されている。基本方針としては、「在米アフリカ移民の統合推進」、トランプ大統領下で疎遠になった各国・機関との「直接的な協力関係の推進」、「相互の尊重に基づく、民主主義、安全保障、経済問題、持続可能な開発等への取り組み」が標榜されている。バイデン氏は、オバマ大統領下で2010年にスタートした米国務省のYali(若いアフリカ指導者イニシアチブ)プログラムの維持、2014年にオバマ大統領が開催したサミットに続く新たなアフリカ首脳会議の開催も約束している。また、アフリカ諸国による対米輸出支援の枠組みであるAGOA(アフリカ機会均等法)も維持されるものと見られている。トランプ大統領の政策との転換がはっきりすると予想されるのは移民問題で、トランプ大統領下で導入されたナイジェリア、スーダン、ソマリアなどからの入国制限措置はすでに撤廃を約束している。対コンゴ民主共和国での米国の立場の変化も注目されている。バイデン氏がオバマ大統領の副大統領であった当時から米国はカビラ前大統領とは距離を取ってきたが、2019年に現チセケディ大統領が就任すると、トランプ大統領はことあるごとにチセケディ大統領を全面支持する姿勢を誇示しはじめていた。安全保障面ではサヘル地域への米軍の駐屯の今後が最大の課題だが、これまでのところ、この点についてバイデン氏の言及はない。
なお、トランプ大統領下でも、予算額は減ったとはいえ各種の人道援助は継続された。さらに、米国海外民間投資公社(OPIC)と米国際開発庁(USAID)の一部事業を統合し、投資事業も実施できるIDFC(米国際開発金融公社、予算額600億ドル)を設置するという再編も行われた。ただし、この再編は、トランプ政権が敵視する中国のアフリカ進出に対抗するという意味合いが強かった。
RFI 2020年11月8日、Ecofin 2020年11月8日