国内の医薬品不足が深刻化、消費者団体UFCクショワジールが糾弾

消費者団体UFCクショワジールはこのほど、国内の医薬品不足が深刻化していると糾弾する報告書を公表した。当局機関のANSMが発表するデータを元に、医薬品不足が拡大の一途を辿っていると問題視した。
これによると、7500種の重要治療薬について、品薄・在庫切れの通報が2010年には132件なされたが、今年はこれが2400件に上る見通しであるという。20倍近くの大幅増加となる。各事案の期間も長引く傾向がある。7月15日時点で通報が有効だった140件のうち、11件は2017年以来、10件は2016年以前から通報が続いている。UFCクショワジールは、品薄・在庫切れの医薬品のうち75%が20年以上前に発売と古いものであり、販売価格が20ユーロ以下というマージンの低い医薬品も全体の75%を占めていることを挙げて、メーカー側が儲からない医薬品をなおざりにした結果、供給の問題が生じていると主張。政府による処罰もごくわずかで、規模も小さい(2017年と2018年に1件ずつ、2019年に2件で、いずれも情報通知義務違反を理由とした処罰で、罰金額は最大で5807ユーロ)ことを挙げて、対策が不十分であることを強調している。
製薬業界団体Leemはこれについて、問題が数年来で増えているのは事実だが、8割の事案が品薄であり、在庫切れは多くないと釈明。問題が生じる理由は、工場の故障や原材料の調達困難、世界的な需要の増大といった、製薬会社にとって外在的な要因によるものだと主張している。
政府は、医薬品の在庫構築義務を4ヵ月分に引き上げることを可能にする条項を2020年社会保障会計予算法に盛り込んだが、準備中のその施行令は、製薬会社側の要望にも配慮して、医薬品により、1ヵ月分、2ヵ月分、4ヵ月分という3つの下限を設定する内容になった模様。