マクロン大統領、テロ対策で国境警察の増員を予告

マクロン大統領は5日、ピレネーオリアンタル県内のスペインとの国境地方を訪問した機会に、国境警察の増員を予告した。2400人から4800人へ2倍に増やし、不法入国の対策を強化すると約束した。
このところ国内で頻発しているイスラム過激派によるテロ事件では、犯人がいずれも外国系であることが判明している。9月25日のシャルリーエブド旧編集部襲撃はパキスタン人、10月16日の教員殺害事件はチェチェン人、そして10月29日のニースのテロ事件はチュニジア人の犯行だった。ムハンマドの戯画を巡り、フランスが狙われているという危機感が国民の間にはあり、大統領はこれに配慮する形で、不法移民対策に本腰を入れる姿勢を再確認した。特に、治安懸念で極右勢力が勢いづくのを封じることが、大統領が再選を狙うとしたら不可避の課題となる。
大統領は国境警察の増員と並行して、欧州レベルでの対策を進める考えを強調。シェンゲン協定域外との国境の管理を強化する必要性を強調した。大統領はこのために、協定改正に向けた議論を喚起するため、フランスとしての提案を、12月に予定されている欧州理事会の際に提示すると予告した。2022年上半期にフランスが欧州連合(EU)議長国を務める期間中の実現を目指すという。欧州レベルでの協力という方向性は、極右勢力との違いを明確に打ち出すことにつながる。大統領は数日中に、やはり外国系の犯人によるイスラム過激派のテロに見舞われたオーストリアのクルツ首相と会談する予定。