「100%テレワーク化」を巡り政府と企業が綱引き

10月30日に導入された外出制限では、前回の外出制限開始時と比べて、かなり多くの人が外出している。就労に関しても、事務所勤務者が出勤を求められるケースが多く、政府はこれを問題視している。ボルヌ労相は、外出制限導入が発表された時点から、「テレワーク化は義務」だと強調しているが、企業側は週に数日間の出勤を求めているところが多く、政府との間で温度差がある。
法律論では、従業員の衛生安全条件の確保に万全を尽くす法的な義務が企業側にはあるが、「100%テレワーク」をその手段として義務付ける権限は政府にはない。「100%テレワーク」は法律上は勧告に過ぎないが、従業員や労組が訴訟を起こした場合、裁判所はこうした勧告も参照することになり、判決に反映される可能性がある。テレワーク化が可能であるのか、そうではないのかの線引きも自明ではなく、裁判で争われるべき性質の問題だが、急を要する案件でもあり、政府は企業側に踏み込んだ対応を求めて働きかける方針を固めた。企業の人事担当を集めたリモート会議の開催や、当局機関Direccteを通じたアドバイスの提供などを進めている。
石油大手トタルは、事務所勤務者を対象に「週に2日の通勤」を求める旨を30日付で通知したが、これは労組等から批判の対象となっており、同社は3日までに通知内容を修正。「希望者を対象に、週2回の通勤を認める」との文言に修正した。