スイスでも新型コロナウイルスの第2波

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)第1波の被害が比較的軽微だったスイスが、第2波への対応に苦慮している。現在、同国は1日当たり7000人の新規感染者を記録している。
10月の初めまでは、スイスはまだ欧州などの60カ国を高リスク地域に分類して、帰国者には隔離を義務付けていたが、今やスイス自体が他国から高リスク地域とみなされており、例えば隣国ドイツはスイスへの旅行を控えるように国民に勧告した。
スイス南部のバレー州では直近2週間の新規感染者数が10万人当たりで1000人を突破した。第1波ではドイツ語圏の被害が特に軽微だったが、第2波はチューリッヒ(ドイツ語圏)でもジュネーブ(フランス語圏)でも深刻な被害をもたらしている。また感染は都市部でだけ拡大しているわけでもなく、スイス中部のシュビーツ州などでもヨーデルのコンサートが原因でクラスターが発生したりしている。
こうした状況で、政府の受身的な姿勢に対する批判が高まっている。ベルセ保健相は4月に、より厳しい制限措置を促された際に、「可能な限り素早く対応しなければならないが、同時に、必要なだけゆっくりと対応しなければならない」との名言により国民の人気を博したが、第2波に対してはより積極的な対処を求める声が強まっている。
これまで感染対策は各州政府が決定しているが、足並みが揃わず、一貫性を欠いて混乱を招いているため、4月の時点で実施したと同じように、州政府の権限を部分的に停止し、連邦政府のレベルで全国的な対策を講じるべきだとの見方が強い。