フランスのエネルギー課税、世帯の年間負担は915ユーロ

10月28日の仏レゼコー紙によると、フランスのエネルギー課税は2019年に平均915ユーロの負担を世帯にもたらした(付加価値税を除く)。これは現在仏下院で審議されている2021年予算案に付帯された「経済アクターに対する環境税の影響」という文書が出典。
このうち住居のエネルギー消費に対する課税額は245ユーロ、(自動車などの)燃料に対する課税額が670ユーロという内訳になっている。なお、2014年に導入され、2018年まで一連の引き上げが続いた炭素税は、915ユーロのうちの2割に近い180ユーロの負担となった。
所得別に世帯の負担を分析すると、最も所得が低い20%の世帯では年間の負担は700ユーロ(炭素税は140ユーロ)、最も所得が高い20%の世帯では1120ユーロで、これは住居の広さや保有する自動車の台数の違いなどを考慮すれば当然といえる。しかし、エネルギー課税の負担が所得に占める割合を見ると、最も所得が高い20%の世帯では1.3%に過ぎないのに、最も所得が低い20%の世帯では4.5%と3倍の負担となっている。
また田園部の世帯が負担するエネルギー課税は平均で年1160ユーロなのに、パリの世帯では665ユーロに過ぎず、居住地域による格差も大きい。
今からほぼ2年前の2018年11月に発生した「黄色ベスト運動」は、都市の周辺部に居住し、通勤に自動車を利用せざるを得ない低所得層が燃料税の引き上げに抗議したことがきっかけとなった政府への抗議行動だった。エネルギー課税の負担格差はこの運動が表明した不満に一定の正当性があることを示唆している。