ギャップ、欧州から撤退へ

米アパレル大手ギャップ(GAP)は20日、欧州3ヵ国(フランス、イタリア、英国)の従業員に対して、事業を打ち切ると通知した。2021年中に120店舗を閉鎖する。
ギャップはフランスには30年前に進出。ギャップ、バナナリパブリック、オールド・ネイビーの3ブランドを展開している。今年初頭にはパリ・シャンゼリゼ大通りの店舗を閉店。現在は21店舗が残っているが、これを順次閉店する。ギャップは2019年には8店舗を閉鎖、今年初頭には3店舗を閉鎖しており、厳しい経営環境の中で事業縮小が続いていた。なお、イタリアでは13店舗、英国(アイルランド含む)は80店舗を展開している。ギャップは2019年に133億ドル(112億ユーロ)の売上高を達成したが、打ち切り対象の事業は全社売上高の約3%に相当する。
ギャップは競合との厳しい競争にさらされ、経営状況が悪化している。去る2月には、年間9000万ドルの節減を目標に掲げて、世界の3666店舗のうち225店を閉鎖する計画を公表していたが、その直後に襲った新型コロナウイルス危機により状況はさらに悪化した。市況はフランスにおいては一段と厳しく、仏モード研究所の予想によれば、アパレル市場は全体で今年に10-15%の後退を記録する見通しになっている。カマイユーなど競合企業も倒産に追い込まれる中で、閉鎖されるギャップの店舗と従業員の行く末には暗雲が漂う。